姫密桜
その言葉に、図星なのか
驚く、槇の表情。

「まさか、ルミちゃん?」

「母さん、違うよ
 ルミじゃない・・・

 俺は男で、どうしても
 守りたいものがあるんだ

 その為に俺は、一秒でも
 早く、大人の男になりたい」

槇の言葉を受けて、両親は
やっと、槇が就職したいと願う
本当の意味が分かる。

その言葉を聞いた櫂は
リビングへ。

「何、騒がしいけど
 何かあった?」

父は言う。

「いや
 槇が進学しないらしい」

「お前、進学やめるの?
 やめて、どうすんの?」

「働く」

「ふうん、お前、スゴイね
 進学できる頭があるのに
 働くなんて・・・」
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