姫密桜
「マキ、ご飯は?」

急いで、部屋へ戻ろうとした
足を止める、槇。

母が作ってくれた、朝ご飯

今朝は、しっかり食べなければ
作ってくれた母に悪い。

「ありがとう、食べるよ
 その前に、着替えてくる」

「ええ、そうね
 早く着替えてらっしゃい」

部屋へ戻る、槇の後姿・・・

貴方が、私の前からいなくなる

その事に囚われ、怯え
時に、苛立ちに似た感情さえ
抱く・・・

どうして、そんな大切な事
貴方は一人で決めてしまうの?

何かに囚われ、元気の無い
桜に話しかける那智。

「サクラ、どうした?
 元気ねえじゃん
 アニキと何かあったのか?」

「ううん・・・」

「そうか
 何でも俺に話せよ
 聞いてやるからさ」

「ありがとう」
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