姫密桜
一番恐れていた出来事が、今
目の前で確実に起こっている

「俺は、お前達の愛を
 認めることはできない

 家庭を家族を壊す訳には
 いかない

 マキも、サクラも
 カイも、チグサも
 俺にとっては
 かけがえの無いもの

 俺には、守る義務がある」

そう言い残し、父は槇の部屋
を出て行く。

父の後ろに付いていく、母。

「アナタ、どちらに?」

「少し、出かけてくる」

玄関のドアが閉まる音

とても、悲しい音・・・
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