姫密桜
ごめんね
『マキ
大きくなったらね
サクラが、マキの
およめさんになって
あげるよ
そしたら、マキ
うれしいよね』
槇、ごめんね・・・
それから、幾日が経つ。
家の中には、笑う声はなく
ただ、時計の針がカチカチ
と動く音だけが聞こえる。
静かな朝・・・
時計を見た父親は、新聞を
畳むと、さっさと玄関へ
向かい靴を履く。
「行ってくる」
大きくなったらね
サクラが、マキの
およめさんになって
あげるよ
そしたら、マキ
うれしいよね』
槇、ごめんね・・・
それから、幾日が経つ。
家の中には、笑う声はなく
ただ、時計の針がカチカチ
と動く音だけが聞こえる。
静かな朝・・・
時計を見た父親は、新聞を
畳むと、さっさと玄関へ
向かい靴を履く。
「行ってくる」