姫密桜
「マキ

 どうしよう・・・」

「サクラ、大丈夫だよ
 
 こうなる事は
 分かっていただろう?

 親父は、いつか必ず
 分かってくれる」

桜の瞳から、ポツリと落ちた
涙の雫・・・

「いつかって

 いつ?」

「サクラ・・・」

「マキ

 ごめん・・・」

槇の腕を放れ、私は部屋に戻る

それからの私は、また以前の
ように、槇と距離を取る。

高校を卒業後、槇がこの家を
出て行ってしまうだとか

そんな事は、今はもう・・・
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