姫密桜
槇が学校で問題を起した事も
知らずに、私は鍵のかかった
部屋の中、一人きり・・・

ベッドに横になり、瞼を閉じる

何も考えたくない・・・

今の事も、先の事も

もう、何も考えたくない・・・

ただ、このままずっと
目を瞑っていたい。

このまま逃避していたい。

浅い眠りを繰り返す私は
お手洗いへ向かった。

その時、櫂ちゃんの部屋の
ドアが開いた。

ドアの前に立つ、櫂。

「カイちゃん、学校は・・・
 どうしたの?」

「留守番、頼まれた」

「留守番って・・・?」
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