姫密桜
『サクラさんとマキさんの
 関係・・・』

槇の殴られて傷ついた頬に
そっと指先で触れる、桜。

「マキ、すごい怪我
 大丈夫?」

「ああ」

「いったい何があったの?」
 
「話なら、後でするよ
 それよりも、サクラ・・・」

無我夢中で駆けて来た私は
今、やっとその男性の事に
気が付いた。

その中年の男性を

私、知ってる

「貴方は、確か
 オリグチさんのお父さん」
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