姫密桜
「学校だよ」

心配そうに、櫂を見つめる
桜・・・

「カイちゃん
 
 今日も
 帰って来てくれる?」

可愛い顔で言うなよ・・・

「ああ、当分はな
 俺が居た方がいいだろう?」

「アニキ、ありがとう」

「彼女に振られたら
 お前らのせいだからな
 
 じゃあ、行ってくるわ」

「行ってらっしゃい」

閉まる、玄関のドア。

部屋の中に入ろうとする
桜の手を引き寄せる、槇

「マキ?」
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