姫密桜

お父さんと、クスミさんの
お母さんは・・・二人は
過去に付き合っていたの？

それを、お母さんが
邪魔をした？

邪魔をして、彼女から
お父さんを奪った・・・？

母を思い出す時、私は
決まって、父を見つめる
あの寂しげな瞳を思い出す。

愛しい人が傍に居るのに
母は、悲しい微笑を浮かべる

どこか遠慮がちに父に接する

その理由・・・

父の愛は、彼女だけのもの
だと、母は知っていた・・・

父の愛が自分には無い事に
耐え切れず、母は蒸発したの
かもしれない・・・

私がここから、見る限りでも
父は、彼女に夢中

彼女を優しく見つめる・・・

クスミさんを見つめる
マキの優しい瞳と同じ・・・