姫密桜
異母姉妹・・・

その言葉は、母が異なる
姉と、妹と記される

嘘・・・うそよ

「アズサも、サクラも
 この私にとっては
 血を分けた大切な娘・・・」

「やめてください
 貴方の娘は、アズサさん
 だけ・・・
 
 サクラは貴方の娘じゃない
 サクラは、クスミの
 彼だけの娘です

 二度と、そんなこと
 言わないで」

「すまない・・・
 そうだったね

 悪かったよ

 ・・・」

ガタッ

その場に立ち上がる父親を
見つめるのは赤く潤んだ
私の瞳
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