姫密桜
大好きな家族の住む家

大好きな庭桜・・・

「大切なもの、全てに
 さよならしても
 マキの傍にいる
 
 いいでしょう、マキ?」

槇の胸に抱かれながら
私は瞳を閉じた。

「ああ
 お前が傍に居てくれれば
 俺は、何だってできる」

大切なものを俺の為に
捨てると言う

お前の中に宿る

悲しみの分だけ

「俺が、幸せにしてやる」

槇の胸で、私は頷いた。

「マキが要れば
 
 他に何も要らない」
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