姫密桜
「何が、ノートのこと?
 いいよ、お礼なんて
 
 それより、さっき
 オリグチさん、見かけたけど
 人違いだったのかなぁ?

 あっ、噂をすれば
 ご本人登場・・・」

教室の空気が、また変わる

「サクラ、大丈夫?」

「うん
 ワカ、ありがとう」

私は俯き、机を見つめる。

彼女の存在

背中に突き刺さる、視線

息苦しい・・・

「クスミさん
 彼女に何か言われても
 気にする事ないよ」

「でも、オリグチさんが
 言ってる事は本当・・・」

「幾ら、クスミさんのお兄さん
 の事が好きでも彼女のやり方
 はフェアーじゃない
 
 私は、好きじゃない」
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