姫密桜
「サクラ
 何があった?」

心配そうに私を見つめる
槇の瞳・・・

その大好きな瞳を見つめて
私は、貴方に嘘をつく。

「ううん、何も無いよ・・・
 腹痛で気分が悪くなっただけ
 
 本当はね、朝からお腹の
 調子悪かったんだぁ」

「そうなのか
 大丈夫なのか?」

「うん
 帰って休めば直るよ」

微笑む私に、槇は、ほっと
息を漏らした。

槇の頬に手を翳す、私。
 
「マキ、私は大丈夫だから
 学校戻った方がいいよ」

「一人で帰れるか?」

私を心配する、槇の表情

愛しい人・・・
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