姫密桜
綺麗な髪・・・

「あっ、ごめんなさい
 手、汚れちゃったね
 これ、使って」

私は鞄からタオルを
取り出して
彼に、渡そうとした。

「いいよ、そこで
 手、洗うから・・・
 
 それより、ひとつだけ
 聞いていい?」

「はい」

ロッカーに靴を
片付けながら
彼は言う。

「本当に兄貴なの?」
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