姫密桜
「えっ?」

「さっきの人
 本当に、お前の兄貴
 彼氏じゃ無いの?」

「違うよ、兄だよ」

彼のブラウンの瞳が
私の全てを見透かすよう
に見つめる。

私は、彼から視線を
逸らして

自分のロッカー
の鍵を回す。

なかなか開かない鍵

・・・

焦る私に、彼は言う。

「お前、兄貴の事が
 好きだろ?」
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