姫密桜
彼の言葉に、私は驚いた

ロッカーが開く・・・

あの日、少女だった私は

『お嫁さんになる』

という私の告白を受けて
困っている、槇の顔を
二度と見たくなくて

小さな胸の奥に
槇への恋心を閉じ込めた

それから私は
槇への想いを
口にする事はなく

今では

もう誰も
私の本当の想いに
気づいてくれない。

< 55 / 675 >

この作品をシェア

pagetop