姫密桜
「ただいま」

「もう、帰ったのか?
 
 早いねぇ」

そこには、櫂ちゃんの姿。

「カイちゃん
 
 どこか行くの?」

「ああ、役所」

「何しに行くの?」

「秘密・・・

 今夜、話すわ」

「うん

 マキ・・・

 お兄ちゃんは?」

「二階、部屋に
 居るんじゃないか

 じゃあ、いってくるわ」

「いってらっしゃい」

私は、慌てて階段を上る。

槇の部屋の前・・・
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