姫密桜
槇の愛する人は

もう、私じゃない。

私のお皿に触れる、槇の手。

「貸せよ

 俺が食ってやる」

「ありがとう

 マキ」

マキ・・・

以前のように、自然に出てくる
貴方の名前。

お兄ちゃんじゃない。

『マキ』

私の声に、貴方は何を想う。


貴方は

・・・苦しい?
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