姫密桜
私は、地面にお弁当箱を
置いて立ち上がり
槇の元へと、向かった。

「サクラ・・・」

嫌な予感がする。

この胸が騒ぐ・・・

私は立ち止まる。

やっぱり・・・

槇が私の大好きな
右側の口角を上げる微笑
を、彼女に見せた。

そして彼女は

とても綺麗な微笑を

槇に返した。

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