拾遺詩集 キマイラに捧ぐ
なにもないんだよ
なにもないんだよ
困ったな
君にあげれる音が見つからない
いままでとは違う
まったく変わらないのに
夢が覚めるまでの間
何をして過ごそう?
思いはなく
欲望すら
なにがどうなのやら
没入とか熱中とか
なにもかも
なにもかも
しーん…としている
梅雨の晴れ間の緑の梢が
窓からチラチラ
ハンバーガー屋の椅子は
少し軽い
何か間違っているのかな
いや何も間違っていない
なにも間違いは
ないんだよ
それを何度も確認したいな