少女が見つけたモノ
鼓動
「誰!?」
「……」
無言の答えの後、クスリと漏れる声が聞こえた。
…外…?そう彩香が思った瞬間、窓に向かって風が走り抜ける。
まるでそれにせがまれるようだった。少し不審に思いながら窓の外を覗き込み確認してみると、
「あ…。」
目に入ったのは上はTシャツ、下はジャージ姿の人が去っていくところだった。
目を惹く茶色の髪がさっき職員室で見た問題児男子だと確信させる。
「ちょっ…ちょっと!」
慌てて引き止めようと彩香は声をかけた。
「ねぇ!」
その声に答える様に振り向かずに手を左右にヒラヒラさせながら去っていく。
「…何なの?あの人」
ため息を吐いて目だけでその背中を見送る。いつもの彩香ならそれで終わり。でもなぜか、「…っ!」衝動的に窓枠に足をかけそのまま窓を乗り越えていた。
「……」
無言の答えの後、クスリと漏れる声が聞こえた。
…外…?そう彩香が思った瞬間、窓に向かって風が走り抜ける。
まるでそれにせがまれるようだった。少し不審に思いながら窓の外を覗き込み確認してみると、
「あ…。」
目に入ったのは上はTシャツ、下はジャージ姿の人が去っていくところだった。
目を惹く茶色の髪がさっき職員室で見た問題児男子だと確信させる。
「ちょっ…ちょっと!」
慌てて引き止めようと彩香は声をかけた。
「ねぇ!」
その声に答える様に振り向かずに手を左右にヒラヒラさせながら去っていく。
「…何なの?あの人」
ため息を吐いて目だけでその背中を見送る。いつもの彩香ならそれで終わり。でもなぜか、「…っ!」衝動的に窓枠に足をかけそのまま窓を乗り越えていた。