リアルに恋して
「ホントにもぅ いつまで お弁当作るのかしら 28にもなってね…
ちゃんと 鍵かけてってね
行ってきまぁ~す」


ママが 先に仕事に出かけた


丁度良く焦げたトーストに たっぷりバターを塗って 丁度良い配分の ママの淹れたオーレを飲む…

アタシとママはいつも2人だった

パパは アタシが5才になる前に 居なくなった…

正確に言うと ママとパパは離婚した

パパは お酒さえ飲まなきゃ 優しい…
ママなんかより ずっと優しい…

アタシが覚えてるパパは 天使と悪魔みたいなパパ…

お酒を飲むと 暴れて ママを殴ったり蹴ったりした…
アタシも 何度も殴られたし 真冬の雪の日 裸にされて 少し雪の積もったベランダに蹴り出された事もある…

最近になって わかった
ママは お酒を飲んでないパパが大好きだったけど アタシにまで 暴力をするようになったから 逃げたんだって…
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