リアルに恋して
朝9時…
朝礼の音楽が流れる
各部署ごとに 輪になり 係長の進行で始まる

始業時間は 9時半だ

アタシは 総務なので 営業のように 売り上げ達成に熱く語るような朝礼では 無く みんな眠そうに 下を向いてる
唯一 役付の人達のみ 朝から他部署に負けないようにとばかり 大きな声で志気を高めようと 張り切ってる

隣で 同期の 山田菜穂が あくびしながら さゆをつつき 小声で


「昨日 カレんとこ泊まっちゃった 着替え持ってなかったから昨日と同じ格好なんだけど バレてるかなぁ」


「そぅなんだ…
アタシ 全然わかんなかったょ 大丈夫だょ」


「あっ さゆ そぅいうの鈍感だから 聞いても 無駄だった」


菜穂が 小さく笑った


朝礼が 終わり 席に戻る時 菜穂が 耳打ちした

「さゆ 明日時間あけといて 久々飲みに行くからね
あっ 用がある 体調が悪い 全て却下するからね 命令です」

「えっ~菜穂ひどいょ~」


いちお 泣きそに言ってみる


「また コンパの人数合わせなの
苦手だから やだょ~」


菜穂は笑いながら


「大丈夫 そんなんじゃないから 約束したからね 明日は逃がさない(笑)」


それだけ言って 席に着いた
< 9 / 10 >

この作品をシェア

pagetop