神様のかんちがい
「あ~早くBizzのCD買いたいなぁ」
秋本は腕を頭の後ろに組んでポツリと言う。
「Bizz好きなの?」
「うん!!大好き!!」
とっても嬉しそうに言う。
「永沢さんもBizz好き?」
「・・・まあ」
興味なさげに答えたけど、
実はBizz、好きなんだよね。
「愛海が好きなわけないじゃん!」
すかさず悠斗君が口を突っ込む。
「Bizzって、洋楽だろ?
あれのどこがいいんだよ!?」
秋本の顔がシュンとなる。
(Bizz侮辱するとはいい度胸じゃん?)
あたしは心の中でそう思った。
「・・・・」
秋本は今にも泣きそうなくらい
悲しい顔をしていた。
そんな秋本の顔にくぎづけなあたし。
「あたし、好きだよ?」
あたしの言葉に秋本は顔を上げる。
「え?」
秋本は目を丸くしてあたしを見る。
「あたし、Bizz、好きだよ?」
その瞬間、秋本の顔に花が咲く。
パァーーーっと・・・
本当に花が開く様に笑顔が出てきた。
「マジで??」
目をキラキラさせながら。
「うん・・・」
そんなキラキラ笑顔で凝視されると
かなり照れる。
「めっちゃ嬉しい!!!!」
素直に喜ぶ秋本が
可愛くて仕方がなかった。