神様のかんちがい


キーンコーンカーンコーン


今日の一時間目、無事終了。

「あーーー…声ヤバイ」

怜奈がガラガラ声で言ってきた。

「だよね、月曜の一時間目とか
 声出ないよね~」

怜奈と奈央ちゃんとあたしとで
廊下を歩いている。

「あっっ!!!!!!」

誰かの声が後ろから聞こえた。

必然的にあたしたちは振返った。

「あ……」

あき…もと!!!!!!?

突然視界に入ってきたその人は
あたしの元に走り寄ってきた。

「永沢さん!!!」

ニコニコと犬歯を見せながら
笑う秋本。

「はい、これ!!」

そう言って、何かを手渡してきた。

「?」

あたしはそれを開けてみた。

「あ、こないだ言ってた…」

「そう!!CD!!!!」

「ありがとう…また明日にでも
 返すから!!」

「いや、別にいつでもいいんだよ」

「本当にありがとう…」

「じゃあ、またね!!!!」

そう言って、行ってしまった。


「…ねぇ……愛海と秋本って
 どういう関係?」

怜奈が面白そうに聞いてきた。

「…どういうって……
 う~~ん………………

 あっ!!Bizz好きの仲間みたいなもん!」

とっさに思いつた嘘。

本当は、そこまで親しくない。

だって、こないだ初めて喋ったんだし。









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