神様のかんちがい


「永沢、早くかけ」

先生がフリーズしている
あたしに言う。

「は…はい……」

うそでしょ…?
だって、秋本の横だよ??

まあ、班は違うけど。

あたしは奈央ちゃんのほうを
見る。

バッチグー★

そういうサインを返された。

それから全員のくじびくが終わった。

「じゃあ、今から机動かせー!!」

みんな一斉に動き出した。

机を動かしている途中、
奈央ちゃんとすれ違った。

「愛海ちゃん、秋本に
 いろんなこと聞き出してね!!」

「あ…うん、わかった!!」

残念ながら、奈央ちゃんの席は
あたしの後ろの後ろの後ろだった。

ちなみに、あたしのもう片方の
隣は宮下という野球部の男子。

小学校の時、実は片思いを
していた相手だった。

「宜しく、永沢」

クールなのか元気なのか
わからない男子。

「こちらこそ」

「永沢さん、お世話になるよ!!」

左横からあの人の声。

「…どうも」

秋本はニコニコしていた。

「また一緒だね!」

後ろからも聞き覚えのある声が。

「あ、西井さん!!」

名簿で前後の西井さんだった。

最初はいい人に感じたけど、
喋っていくうちに性格が
悪いことに気が付いた。









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