神様のかんちがい

「愛海、おはよ」

「ゆ、悠斗くん・・・おはよ」

会いたくない人、悠斗君に
教室を出てすぐ、声をかけられた。

「今日、帰りにどっか遊びに行かない?」

「えっ・・・・」

言葉を詰まらせたあたし。

「ふっ二人で??」

「・・・そりゃそうだけど?」

「う・・・」


どうしよう。

断わるべきか・・・・?


「あ、俺の友達が桜ケ丘で
 買いたいCDあるって言ってたし、
 そいつも連れてっていい?」

「う、うん!!」

助かった。

二人きりにならなくていいんだ!!!!


「じゃあ、また来るね」

「あ、うん・・・」


あ・・・・

「また来る」って・・・困るな。



そう、悠斗君とは今はクラスが違う。

隣の隣?だったけ??

うん、多分。


だから、休み時間によく
あたしのクラスまで来る。

おかげで、クラスの女子からは
痛い視線を食らっているが。



「愛海ちゃん、今日も大城君と?」

友達の由梨ちゃん。

「・・・昨日しか
 一緒に帰ってないよ?」

「ふーーん・・・・」

「由梨ちゃんは怜君と帰ってる?」

「もちろん!!」

あたしの友達、種田由梨には
日向怜という彼氏がいる。







 




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