to:あなた from:私
出逢い
桜が舞い散る春の日、高校二年になりました。
まぁ二年になったからといって何かが変わるわけもなくて、いつものように私は携帯を開いていた。
軽度の携帯依存症な私は常に手元に携帯がないと安心出来ない上に、メールがこないと不安になっちゃったりする。
「ななみん何してるん?」
「んー?メール」
だから私は俗に言う『なりきりメール』にハマっちゃってるというわけで。
『なりきりメール』は自分じゃない――性別、年齢、職業、性格、何もかも全部違う――別の誰かになりきってするメールの事。
私は常に男の子になりきって男の子の相手を探してた。だって私、腐女子だもん。
ある日掲示板に私のたてたメル友募集の記事を読んで、一人の男の子(リアルにはどうかなんて知らない)からメールがきた。