不協和音


「・・・い、いつっ?」
「へ?あ、ああ・・・。7月7日」
「七夕だね!てか、なんで教えてくれなかったの?」
「え・・・。な、なんで」

なんで、と言われても返答に困る。
直樹君が好きだから。なんて、またこの間も言いそうになったなあ・・・。
私、何回も繰り返す性質なんだろうか。

「そ、それは・・・、お祝いしたいからだよ!私だけって、申し訳ないし」
「あ、ああ!そ、そうだよな!」
「う、うん!」

なんだこの会話。
顔が熱くなってきた。
じわじわと熱が上がる頬を、両手で包み、溜息を吐く。

お互いに噛み過ぎでしょ・・・。

溜息なんて、感じ悪く聞こえるからあんまりしたくなかったけど、これは・・・仕方が無いと思う。

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