不協和音


どうして、こうも噛みまくってしまうんだろうか。私、こんなに噛む子だったか?いやいや、全然噛まないよ。なんか、恥ずかしくなってきた・・・。
ちらりと、上目で田中さんを見ると、にやあっと、爽やか過ぎる笑顔を見せてきた。しかも、目はキラキラと輝いているように見える。

「良い!良いね!デレだよ、デレ!ようやく沙也ちゃんも俺にデレを見せてくれるようになったかー!」
「え?えええ!?」
「かーわーいーいーっ!ツンデレ最高!うんうん、ツンはずっとされると堪えるんだよねぇ・・・」

うんうん、と頷く田中さん。今まで見た中で、ベスト1に入るくらいテンションが高い。そして、マシンガントークの凄さといったら、もう。早口にまくし立てられる側の気持ちを考えていないよね、絶対。展開についていけないし、返す間もない。
そして、私は今究極に恥ずかしいんだ!ツンデレって何だ!あれか、よくアニメのキャラとかが、「べ、別に・・・アンタの為じゃないんだから!」とか言ってるあれなの!?それで、「ふん・・・っ!・・・・・・やるじゃん」とか言うんだ!!

「さーやーちゃーん?普段の沙也ちゃんとは思えないほど、焦ってるよ?」
「・・・あっ、た、田中さん・・・?」
「うん、俺田中」

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