俺様な彼氏

準備期間

雪斗と一緒に授業を屋上でサボった日、あたしは突き放された。


『魅夜は俺に甘えすぎてる…。 相談にはのるけどそれ以上のことはできねぇ』


寝て起きてからそれだけを言い、屋上を後にした雪斗。


突き放す言葉だったけど…あたしには分かるよ?


ちゃんとした優しさだって…。


そーゆうことが苦手だからあんな言い方なのかもしれないけど…あたしが前に進むには十分な言葉だった。


やっぱり甘えてばかりのあたし。


こんなあたしに最後まで優しく背中を押してくれた雪斗。


最高の友達だよ!!


屋上を出る間際に見えた表情は━━━見なかったことにする。


その方が雪斗のためでも…あたしのためでもあるって…そんな気がした。


だからあたしの心の中に閉まっておくことにするよ。


このことをお互いに笑って話せる日がくるまで………。


さて、いつまでも後ろ向きじゃなくていい加減前に向かなきゃね!!


ちゃんと言葉にして伝える…。


素直な気持ちを言葉にして。


覚悟しといてよ!稜☆


誰も聞いていない空に向かって心の中で叫んだ。


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