俺様な彼氏
こんなに気まずい状況でもそんなことを考えるあたし。


…もしかしなくてもあたしって、神経図太い?


自分で思ってショックを受ける。


「なぁ………」


突然、話し掛けられた。


驚きすぎて


「は…はひぃ!!!?」


噛みました。


しかも特大のオマケで声、裏返っちゃいました。


あぅぅ…恥ずかしい…。


噛んだのと裏返った声がツボにはまったのか肩を大きく震わせながら笑ってる稜。


声を押し殺しているつもりなんだろうけど口から少々漏れてる。


身を縮こまらせ体育座りをチョコンとして隅に座った。


なんなのさ…。


それから数分後━━━。


ようやく治まったのか息を整えている。


笑いすぎじゃない?


軽く頬を膨らませて稜を見る。


「はぁー…笑った笑った☆」


なんだか楽しそう…。


てか………


「呼び止めた理由って…何?」


気になってたんだよね。


「あぁ…それね」


ニコニコと笑顔の稜。


『それはな…』と小さく付け加えて


「今日、俺のことを見てろ」


それだけを言い残し、稜はどこかに行ってしまった。


< 128 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop