俺様な彼氏

文化祭 Ⅱ

そういえば今、文化祭中じゃん。


すっかり忘れてたよ…。


「せっかくだし、どっか見て回る? それとも誰かと来てたり?」


相手がいないことを知っていながらわざと聞いてみた。


「………。 知ってて聞いてるだろ? なんか意地悪になったよなー、魅夜って…」


口をへの字に曲げながらそう言った。


可愛いって思う半面…


「最後の言葉は余計だ!!!!!!」


まったく…


惇祁は『失礼』って言葉を知らないのだろうか?と自分の方が失礼なことを思っていたのだった。


「んで? 一人で回る? それともあたしと回る?」


なんて聞いてみたけど答えは決まってるんだろうなー。


「ぅえ! 一人で回らす気!? 俺、どこに何があるか分かんないんですけどー」


…最初に変な声が聞こえたがそこは無視してあげよう。


てか…どこに何があるかは…


「惇祁が手に持っているパンフレットで分かるじゃん」


ちゃっかり持ってるよ、この子!!


「でも他校を一人で回るって寂しすぎるー…。 しかも俺みたいなイイ男が一人だったら逆ナンされてお持ち帰りされちゃうんじゃね!?」





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