俺様な彼氏
〜聖・バレンタインデー〜
そんなこんなでいよいよ明日はバレンタイン当日だ。
てか…日にちがとんでるのは気にしないで。
今、チョコを作ってるんだけど…
いや、作ってるのはいいんだけど………
あたし、破滅的にお菓子作り苦手なの忘れてた…。
それなのに難易度の高いブラウニーを作ろうとしていたのだ。
………どうするべき?
冷や汗タラタラといった感じで停止しているあたし。
だ…誰か助けてー!!!!!!
プルル…
ってこんな時に電話かよ!!
ノリのいいツッコミをしながらも電話に出たあたし。
「もし〜、魅夜? 明日の準備、どぉ?」
ノリノリでそんなことを言ってくる亜鶴に苛立ちを覚えた。
あたしがお菓子作りは破滅的に苦手なのを知っといて…よくそんなことが言えるよね?
あたしをからかった罪は重いよ、亜鶴?
「ふぅ〜ん…亜鶴ちゃん、いい度胸してんじゃん♪ あたしをからかった罪は重いの知ってるもんね? …今からあたしの家にこい」
それだけを言い放って一方的に電話を切ったのだった。
普通なら来ないだろうけど………亜鶴なら来る。