俺様な彼氏
チャイムが鳴り終わる直前、ギリギリに教室へ滑り込んだ。


セ…セーフ…。


屋上行くなら昼休みとか…長い休み時間のときの方がよさそう。
ぁ、サボるときにもいっか。


とりあえず自分の席へと座る。


あぁ━━━。
やっぱりこの教室の雰囲気も好きだ。


なぜか自然と頬が緩む。


そんなことを考えていると隣から感じた強烈な視線。


ぅ゙…。


居心地、悪い…。


頬杖をつき、燐とは逆の向きへ体を向け窓の外へと視線を移した。


なんでこんなことに━━━。
ため息つきたいよ。


なんて考えているとどうやらHRは終わっていたらしい。


どんだけ考えていたんだ━━━。


自分の行動にも、若干呆れている。


そんな中━━━


「琶荊さん」


ヤツが話しかけてきた。


もちろん、みんながいるから表で爽やかな笑顔を浮かべながら。


この笑顔、裏がありそうで逆に怖いんですけど…?


窓の外へと向けていた顔を話しかけてきたヤツの方へと少し傾ける。


「な「ちょっと来て━━━?」


何?と聞こうとしたら言葉を被せられて遮られた。


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