俺様な彼氏
朝、あんなことあったんだから避けるのって普通でしょ?


そう、あたしは避けていた。


廊下で何回も会ったが話し掛けられる前に何かと用事をつけて逃げていたのだ。


「どうしてって…」


用事があったのは少し本当だけど…(本当に少しだけ)


「誰と何をしていた?」


あなたはあたしの彼氏ですか!?ってツッコミたくなるのはあたしだけでしょうか?


なんか…ヤキモキ妬きの束縛彼氏みたいに感じるんですけど。


「先生…じゃなくて燐には関係ないじゃん。 あたしがどこで何をしようが」


そう、あたしの勝手。


「関係ない…ね」


悲しそうな表情でポツリと呟いた燐。


一体、なんなの?


相変わらず何も喋らず悲しそうな表情をしたまま窓の外をジッと見つめている燐。


この沈黙が重い…。


心地好い沈黙もあるけど…この沈黙は居心地が悪くなるような沈黙だ。


このまま帰ってしまえばいいのだろうけどこんなふうになった燐を置いて帰るのは気が引ける。


あたしもそこまで鬼じゃないよ。こんなふうにさせた原因、あたしっぽいし…。


ってあたししかいないんだからあたしか…。


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