俺様な彼氏
長くて重い沈黙を破ったのは燐。


「決めた」


突然、そんなことを言った。


もちろんあたしはポカーン状態になった。


「━━━俺が全部


おまえの初めてを


うばってやるよ━━━」


…はぃ?


今、なんとおっしゃりました?


『━━━俺が全部
おまえの初めてを
うばってやるよ━━━』?


仮にも先生ですよ…。


かなり冷静なあたし。
冷静すぎて逆に自分が怖い…。


しかも簡単にうばわれるほどあたしは弱くないし、安くもない。


そこら辺の弱っちくて安っぽい女と一緒にしないでほしい。


しかも、今までの話と一切関係ないように感じる。


燐って…国語の成績悪そう…。


仮にも先生である燐に対して失礼なことを思っているあたし。


まぁ…理由はどうであれ立ち直ったんならいっか。


すでに投げやり気味なあたし。


ブツブツと一人で何か言っている燐を残し、保健室を後にした━━━。


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