俺様な彼氏
声を遮られた。


「なぁ、魅夜…。俺の気持ち分かってる?」


へ?
雪斗の気持ち?


聞いてないから分かんないよ…そんなの。


首を横に振る。


軽くため息をつかれた。


「しょうがねぇな━━━」


そう言い終わるとあたしを抱きしめていた腕が離れ、雪斗と向き合うように振り向かされた。


「━━━俺が全部


おまえの初めてを


うばってやるよ━━━」


真剣な表情から意地悪な笑顔に変えてそんなことを言った。


「そんなことあるわけないッ」


ほんのり赤く染められた頬を見させないように俯きながらそう言って走ってその場を離れた。


な…なんなの!?


燐と同じことを言ってるよ…雪斗ってば…。


思考回路が一緒とか━━━?





そんな感じで研修旅行一日目は終わったのだった━━━。


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