俺様な彼氏
〜俺様男達との出会い・綾〜

春休みも終わり初登校となる今日。


高校一年生になりました。


学園に着いた。


…が、この学園はかなり広いことで有名であることを今更思い出す。


ヤバい…。


なんといってもあたしは極度の方向音痴であるのだ。


地図があっても自分の現在地が分からないため意味がない。


生徒手帳に書かれてある校舎内案内図もしかり。


正門の前で立ち尽くすあたし。


「おはようございます。どうかされましたか?」


突然聞こえた声に驚いて後ろを振り返る。


爽やかな笑顔に柔らかい物腰、優しそうな雰囲気、極めつけは…この人のために作られたような香水の香り。


ぅ…この人、スゴイ。


纏っているオーラが違う気がする。


身につけているものがこの学校の規定の制服…ってことはこの人に聞けば分かるかも!!


「すみません、体育館に行くにはどう行けばいいでしょうか?」


笑顔を浮かべながら尋ねる。


「へぇ…」
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