俺様な彼氏

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

━話は遡ること10日前━


毎年終業式の10日前には必ず集会があるらしい。


その時━━━。


会長の稜は前で夏休みの注意など読んだりしていた。


もちろん女子は話を聞かずにメロメロになっている。


あたしは珍しく話に耳を傾けていた。


そして相槌を打つかのように無意識に頷いていたみたいだ。


それは稜の話が終わった後に気付いたことだが…。


あたしが稜を好きだと確認した理由。


話が終わった最後に見せたあの笑顔━━━。


いつもより優しくて穏やかで表のときでも裏のときでも見たことない、本当の笑顔。


後で聞いて分かったことだがあの笑顔は真面目に聞いてしかも頷くという相槌を打っていたあたしへのご褒美だそうだ。


最後の笑顔とその時の稜の言葉で自分の気持ちが分かった。


稜が━━━
あたしの好きな人━━━。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


< 69 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop