MATO



「っ、だいたい、なんなのよ!こんな冴えないブスが後藤くんと付き合うなんて納得いくわけないでしょ!?全校生徒のほとんどが不思議に思ってんの!それを代弁してるのよ、あたしは!」

「美砂はブスじゃないし!たしかにかわいい部類ではないけどブスでもないし!普通くらいよ!」

………待て

「普通でもおかしいでしょ!超絶かわいいかったり南川景子くらい綺麗だったら誰だって文句言わないっつーの!」

いや南川景子って…

「南川景子なんてレベルは一般人にそうそういないわ!美砂が南川景子レベルだったらなんて無理でしょ普通に考えろ!だいたい何?聞いてればあんた美砂よりかわいいわけ?そう思ってるからそんなこと言えるのよね?!」

…そう、無理…なんだけど…、いや…

「思ってるから!特別かわいいわけではないけど一般論でいくと佐藤さんよりはマシだから」

…うん、間違ってない 間違ってないけど

「たとえそうだとして見た目は勝っても中身の問題!そんな性格ブスじゃ後藤くんに好かれるなんて地球に隕石落下しても無理に決まってるじゃん」

………………。うん、見た目は…

「それを含めてもよ!佐藤さんが性格美人なんて話聞いたこともないから」

待って…

「確かにめちゃくちゃいいとは言えないけど少なくともあんたよりマシ」

……二人って何を争ってるの?

「それあんたのさじ加減じゃん」

なんか…

「そうよ、悪い?だけどどう見てもあんたが後藤くんに好かれてないの。確かに美砂は見た目ではあんたに劣ってるけど、後藤くんは美砂を選んだの」

…あたしの 悪口大会じゃね?



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