ちゅーして♪
「和季…」
「今度はなんすか??」
ホントはこんなやつに頼みたくない…
でも、こいつがきっと誰よりも側にいてくれる…
「俺は…いざという時瑠璃の顔を見れないせいでこいつを守ってやれないかもしれない…
その時はお前に瑠璃のことを託したいんだ…
身体を触ることはできても、顔が見れないんじゃどうしようもないから…」
「何なんだよそれ…」
「ん。」
「俺はそんな弱気なあんたに瑠璃を任せた覚えはない!!
俺は!!
顔が見えない事に不安を感じながらも…
瑠璃を好きという気持ちを強く持ち、守りきると誓っていたあんたに託したんだよ!!」
「悪い…
でも、出来ることの限界を改めて知ったんだよ…」
俺もできることなら、俺だけの力で瑠璃を守り切りたい…
でも、瑠璃と付き合って出来ないことの多さを改めて知ったんだ。
出来ない事が余りにも多すぎる…
手を握れても抱きしめる事はできない…
つまり、手を引いて逃げることはできても、ホントに危険な時抱えて逃げてやることが出来ない…
自分で言うのもなんだが、ファンクラブがある俺と付き合ってしまったら、
きっと瑠璃はいろんな女から反感を買うだろう…
全員が全員認めてくれるわけではない…
そんなとき、学年の違う俺が一緒に居れるかって言うと、きっと居れないだろう…
そうしたら和季のが瑠璃を守ってやれる。
「そんなこと言ってんじゃねぇよ!!」
「悪いな和季…」
俺には限界があるんだ…
必ず克服するから…
だからそれまでは瑠璃を頼んだ…