両手でも足りない
『嫌いって言われたらどうすればいいの?』
『それはないから安心しろ。本人目の前にして、ハッキリ嫌いなんて言えないだろ』
勝ち誇ったトモくんの瞳にあたしは唖然。
アイツは平気な顔して言えるようなヤツなんだけど…。
『大丈夫だって。意地悪されんのが嫌なら、どう思ってんのか聞くのが一番。好きかどうかわかんないなら尚更だな』
拳を作ると親指だけを立て、がんばれ!と、あたしを励ますトモくんの誇らしげな笑顔が、頭の片隅に浮かび上がる。
…ほんとかな。何をがんばればいいわけ?
そりゃ確かに、嫌い?って聞かれれば、よっぽどのことがない限り、嫌いだとしても、そこは嫌いじゃないって答えるよ?
そもそも海斗に、嫌い?って聞いたら、嫌いって普通に言われるじゃないか!
だけど、だったら意地悪な態度取らないで。って言ったとして、みんなと同じように接してくれるかどうかなんて。無理じゃない?
海斗には通用しなさそう…。
『それはないから安心しろ。本人目の前にして、ハッキリ嫌いなんて言えないだろ』
勝ち誇ったトモくんの瞳にあたしは唖然。
アイツは平気な顔して言えるようなヤツなんだけど…。
『大丈夫だって。意地悪されんのが嫌なら、どう思ってんのか聞くのが一番。好きかどうかわかんないなら尚更だな』
拳を作ると親指だけを立て、がんばれ!と、あたしを励ますトモくんの誇らしげな笑顔が、頭の片隅に浮かび上がる。
…ほんとかな。何をがんばればいいわけ?
そりゃ確かに、嫌い?って聞かれれば、よっぽどのことがない限り、嫌いだとしても、そこは嫌いじゃないって答えるよ?
そもそも海斗に、嫌い?って聞いたら、嫌いって普通に言われるじゃないか!
だけど、だったら意地悪な態度取らないで。って言ったとして、みんなと同じように接してくれるかどうかなんて。無理じゃない?
海斗には通用しなさそう…。