(KS)Brand new cherry.
「いいえ。藤市さんはそのようなお方ですから。
改めて言われて甚だ怒りを感じただけです。
それに藤市さんもそうですが、貴方も十分にお変わられた方だと思います」
みずきは微笑む。
それは先程の阿修羅王のような笑みではなく、釈迦のような穏やかな笑みであった。
その笑みに永が安堵に胸を撫で下ろしたのも束の間、みずきが尋ねる。
「ところで、この森には藤市さん以外来ないとはどういう事なのでしょうか」
「ああ。それはだ、な」
永は先程とはまた違った様子で言葉を詰まらせる。
恥ずかしいから言いたくない訳ではなく、
言ってしまったら悪い事がまるで起きるのではないかと言う気まずそうな様子である。
改めて言われて甚だ怒りを感じただけです。
それに藤市さんもそうですが、貴方も十分にお変わられた方だと思います」
みずきは微笑む。
それは先程の阿修羅王のような笑みではなく、釈迦のような穏やかな笑みであった。
その笑みに永が安堵に胸を撫で下ろしたのも束の間、みずきが尋ねる。
「ところで、この森には藤市さん以外来ないとはどういう事なのでしょうか」
「ああ。それはだ、な」
永は先程とはまた違った様子で言葉を詰まらせる。
恥ずかしいから言いたくない訳ではなく、
言ってしまったら悪い事がまるで起きるのではないかと言う気まずそうな様子である。