わたしの王子サマ
「喜咲、顔あげろ。」




「こう、き、さんっ……」





「お前のせいじゃねぇ。だから泣くな。美緒は死なねぇ。美緒が目ぇ覚ました時に笑ってろ。」






「でも…私赤ちゃんだけじゃなくて…美緒まで……」





「美緒を信じてやれ。」






きっとこの場にいる全員が辛ぇ。もちろん俺も。





「間違っても死のうとすんな。美緒が命がけで守ったんだ。」






「……はい。」
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