プロミスエンド
早く言えよ!

馬鹿オカマ!

「んふっ、鮎川くん。今日はサービスよ」

久賀はオレに鍵を投げてよこした。

「私のアパートの鍵よ。あげははもううちに来てるはずよ」

「お前がここにいるならあげはは外で待ってんだろう」

「あげはは合鍵持ってるの。うちはあげはの第3宅だから」

よく分からないが、ありがたく借りることにした。

「言いたいことははっきり言い合いなさいよ。もし、あげはを一人にするようなら」

久賀がオレに近づいて、耳元に顔を寄せた。

その匂いは、男の匂いじゃなくて、あげはが使っている香水と同じ匂いがした。

「オレがあげはを奪っちまうぞ」

完全に男の低い声で言われた。

身体を引いて、顔を見るとその顔は男の顔だった。
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