あなたに会いに来ました


その中には土方も居た
「誠とお前、ちょっとこっち来い」

土方は誠と近くに居た隊士を呼んだ

「「はーい」」

誠と隊士がパタパタと
土方の所へ行くと
今日の試合の話を始めた

「誠、お前の今日の相手はこいつだ
平隊士だからって甘くみるなよ??」

土方はニヤリと笑いながら言った

「大丈夫ですよ。
昨日沖田さんと試合したんで」

誠の言葉で相手の隊士が青くなった

「ふ、副長、自分、沖田隊長と試合して
無傷な人見たことないんですけど…」

「あ、あぁ、俺もだ」
土方も誠が無傷な事に
心底驚いていた

それもそのはず。
沖田は稽古、ましてや試合で
相手が誰でも
手を抜くことは決してしないからだ

だから無傷なのは誠の実力だと
土方も隊士も分かったからだ

「副長、自分この人に
勝てる気がしません」

正直土方もそう思った
しかし

「そんな事ないと思いますよ
私は昨日床に落ちた汗で
滑って負けました
今日だってあるかもしれない
何よりも自分をそんなに
弱いと思わないで下さい」
誠は優しく微笑んだ
隊士は誠の言葉に背中を押され
試合をすることにした

「副長、自分頑張ります
誠さんと試合をしたら
何か分かる気がするんです」
隊士に迷いはなく、はっきりと言った

「あぁ、頑張ってこい」

土方はいつか自分も
誠と試合をしてみたいと思っていた




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