Kiss me, Love me!
目を開けると、真っ白な天井が見えた。
保健室か。
……あれ? わたしどうなったんだっけ?
必死に記憶を辿っていると、保健医の松野先生がシャッとカーテンを開けて、ベッドの傍にやってきた。
「呉羽(クレハ)さん、貴方、倒れるまで熱あることに気付かなかったの?」
「熱……?」
そういえば、昨日からなんとなく風邪気味かなぁとは思っていたけど。
額に手を当てると、確かに普段より熱かった。
「熱、結構あるでしょう? 体温計貸すから、測ってみなさい」
そう言って、体温計を渡される。
少し待つと、ピピピッと音が鳴った。
「38度……?」
「ほら、やっぱり。どうする? 次はもう6時間目だから、その時間はここで休んでから帰る?」
「あー……はい、そうします……」
なんだか、熱があるということが分かった途端、ダルくなってきた。
わたしは、もう一度、ベッドに寝転がって、目を瞑った。