=キング of ビースト= 2
何故か、無性に夜琉のふわふわの髪を撫でてあげたくなって。
綺麗な髪に触れたくなって。
無意識のうちに夜琉に向かって手を伸ばした。
ふわふわの髪に指を絡める。すると夜琉は気持ちよさそうにゆっくり目を閉じた。
だが、ここは幹部部屋。そう簡単に甘い雰囲気が続く訳はなく、
「あめぇな。」
「甘すぎぃ。」
「…。」
と弘樹、紅雨、璃玖が言ってきて。弘樹と紅雨にいたっては、私と夜琉のすぐ目の前でガン見してくるし璃玖は、ソファーに座りながら一言も喋らずニコニコしている。
それが逆に怖いんだけどね。
私は夜琉の髪から手を離し話題を変えようと
「ねぇ、求人情報誌ない?」
と尋ねた。
「あ?」
「「「はっ!?」」」