=キング of ビースト= 2
「由莉?何言ってるの?」
話を聞いていたお母さんが口を挟む。
だけど私はお父さんを見続けた。
「莉菜‐リナ‐俺とグアムに行くか?」
数分の沈黙ののちお父さんはお母さんに聞いた。
「由莉はどうするの?」
と言って私に視線を向けるお母さんに私は、はっきりと
「日本に残る。」
「なら、私も日本にの「お母さん。」
お母さんの言葉を遮って言った。
「お父さんと一緒に行っておいでよ。今まで、我慢させてごめんね、お父さんと一緒にいたかったでしょう?」
「由莉…確かに有志とは一緒にいたいけど、私は由莉とも一緒にいたいのよ?」
「今まで、一緒にいてくれたじゃん。だから今度はお父さんと一緒にいてあげて?」
お母さんと私は一緒にいたけど、お父さんはずっと1人だったんだよ…
私は顔を俯かせて付け足した。
私の所為でお父さんはずっと1人だった。